今、第4次産業革命が起きている

私たちは今、4回目の産業革命の場に立ち会っています。

「産業革命」なんて言うと歴史上の出来事というイメージで、はるか昔に終わった事だと思われるかもしれませんね。

ここで、少し歴史を振り返ってみましょう。
第1次産業革命(1760 – 1830頃)
– 蒸気機関の発明
– 綿織物における技術革新
– 鉄鋼業の成長
この3つが従来の仕事のあり方を一変させました。
歴史の授業で習ったアレです。
これまで、人の手で行われていた生産活動が機械に置き換わり、製品の大量生産が可能になりました。
また、蒸気機関の発明により、交通にも革命が起きました。
鉄道、自動車、船舶に蒸気機関が搭載され、モノと情報がより速く、遠距離まで届くようになりました。
第2次産業革命(1865 – 1900)
鉄鋼に加え、化学、電気、石油の分野で技術革新が進みました。
この時代の大きなイノベーションは蒸気機関を動力にした印刷機の登場です。
「印刷機のどこがすごいの?」と思われるかもしれませんね。
これ以前の世界では、知識や情報は一部の地位やお金といった特権を持った人々のものでした。
しかし、蒸気機関の印刷機の登場で圧倒的な大量生産が可能になり、広く人々の間に知識と情報が普及しました。
また、ドイツのダイムラーが内燃機関(ガソリンエンジン)を発明しました。
その後、フォード社がガソリンエンジン車、フォード・モデルTを1908年に発売し、人、物、情報の移動がさらに拡大しました。
第3次産業革命(1950 – 2000)
第3次産業革命の定義はまだ議論のある所ですが、この時代の大きな変革はやはりコンピュータの登場でしょう。
初期のコンピュータとして有名なアメリカ陸軍のENIAC(1946年)はこんな見た目でした。
この巨大な壁みたいなものが1台のコンピュータです。
このコンピュータで1秒間に5000回の足し算が可能だそうで、登場した時点で既に人間を凌駕する能力を持っていたわけです。
このENIACの登場から約30年後、個人でも買えるコンピュータが登場します。

こちらの写真は1977年に発売されたApple IIコンピュータです。

ピンと来たかたは鋭い!

これは、今iPhoneを作っているアップル社の最初の大ヒット商品です。
レトロな見た目ですが、米軍でENIACが開発されてから30年で私たちでもコンピュータを買える時代がやってきたわけです。
第4次産業革命
第3次産業革命で広くコンピュータが普及しました。
今度は、コンピュータの中でのいくつかの技術革新が起きたことで、第4次産業革命が始まりました。
IoTとビッグデータ
コンピュータの小型化と高速化が進んだことによって、様々な物の中にコンピュータを組み込むことが出来るようになりました。
また、無線通信が発達したことと相まって、これまではデータを集められなかった工作機械や自動車など、様々なモノから大量のデータ、いわゆるビッグデータを捉えることができるようになりました。

写真は、Adafruit社のTrinket M0というコンピュータで、人差し指に乗るサイズでPythonでプログラミングが出来ます。

機械学習とAI
コンピュータの新たな能力として、人間の学習過程を模倣する機械学習が登場しました。
実は機械学習のためのアルゴリズムは何十年も前から研究されてきました。
コンピュータの処理能力が飛躍的に向上した事と、ディープラーニングに代表される新しいアルゴリズムの登場を背景に一気に実用化され、今ではみなさんのスマホにまで機械学習チップが搭載されています。
音声認識、画像処理、データ分類や予測など幅広い分野で使われるようになり、機械が私たちの仕事の代わりをするところまで来ています。
例えば、株の取引をするトレーダーは経験と勘を活かして多額のお金を取り引きしています。
アメリカのゴールドマン・サックスという証券会社では、2000年に600人いた株のトレーダーが、今では2人になったそうです。
残り598人はクビになり、会社としては約250億円の人件費削減を達成したそうです。
600人の人間のトレーダーの代わりにロボットトレーダーが稼働していて、200人のITエンジニアが日々ロボットトレーダーのメンテナンスをしているそうです。
このように、それぞれの産業革命で仕事のあり方が大きく変化してきました。
産業革命の都度、時代の変化に柔軟に対応出来た人は職を失わずに済みましたが、そうでない人は失業をしました。
今から本格的に普及してくる新しいテクノロジーに対応するため、常に自分のスキルを磨き続ける必要があります。

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新時代に対応した秘書、事務の仕事のために、新たなスキルを身につけましょう。

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